<阪神5-4中日>◇21日◇京セラドーム大阪

 ブルペン最年長の37歳阪神福原忍投手は23歳金田を思っていた。「あいつもずっと頑張っていたから」。1点差の8回。安打と二塁打で1死二、三塁とされた。一打逆転の大ピンチ。福原に残っていたのは意地だけだった。藤井、エルナンデスから連続の空振り三振。「ギリギリやったよ。よかったね」。無失点に息を吐いた。

 開幕から時間を共にしてきた先輩ブルペン陣が、ギリギリで金田の先発初勝利をつないだ。2点リードの6回からは2番手渡辺。先頭に四球を出したがなんとか2死を奪った。2死一塁で森野を迎えると、すかさず左腕筒井が投入された。7回の安藤は2失点したものの同点は阻止した。

 最後は呉昇桓だ。1死から谷繁に四球を与えたものの、無失点。7試合連続セーブとなる32セーブ目を挙げた。「前の投手が頑張っていたし、連勝中。普段より集中していった」。バトンを落とすことなく、ゴールテープを切った。

 遠征では代わる代わる食事に誘うなど、2年目の後輩をかわいがってきた。ローテの谷間で勝った意味も大きい。中西投手コーチは「総動員?

 最初からそのつもりだった。金田も3回くらいいってくれればと思っていた」と明かした。「ブルペンデー」で中継ぎ陣の執念が出た。【池本泰尚】