<広島2-8阪神>◇24日◇マツダスタジアム

 阪神が踏みとどまった。広島の新助っ人ヒースに大苦戦し、3位転落がちらつき始めた8回に逆転した。押し出し四球で同点とすると、1死満塁から代打・関本賢太郎内野手(35)の2点二塁打で勝ち越した。9回にもマートンの3ランなどで加点して連敗を2で止め、敗れた首位巨人に1・5ゲーム差と迫った。関本の36度目の誕生日…明日26日からの直接対決は首位攻防戦となる。

 関本は冷静だった。8回、同点に追いつき、なお1死満塁の好機。カウント2-1からの4球目、外角スライダーがボールになった。「絞りやすくなった。もともと、真っすぐ投手やからね。押し出し四球も頭によぎったけど、1点しか入らない。ヒットを打って、2点取りたいと思い、積極的に行きました」。押し出しを恐れた中崎が投じた5球目、内寄りに入った直球を振り切り左中間に落とした。2点を勝ち越す適時二塁打をマークし、塁上で右腕を天に突き上げた。

 関本は打席で肝に銘じている言葉がある。「ファーストストライクを打っていく打者は、まだ弱打者や。自分に自信があったら打つことはないやろ。ウイニングショットを打ってこそ初めて一流打者や」。2軍での下積み時代から野球を教わった岡田監督(当時)の持論だ。勝負どころほど腰を据える。

 代打は1球で仕留めなければならない。重圧もかかり、なおさら初球から打って出たい心理になりやすい。関本は自問自答する。「積極的な打撃って何だと思う?

 なかなか、僕はそこまで、できないけどね」。早打ちして失敗することもある。だが根底では、球を見極めてウイニングショットをとらえたい理想を描く。

 この日も敗れていれば、今季初の3連戦3連敗で3位に転落する窮地だった。関本は言う。「最後にね、みんなヒットが出たからいい気分で行ける」。和田監督も「大きいよ。3つ負けるわけにはいかないと思いながら、しんどい試合だった。重い雰囲気で、東京に向かえないからね」と安堵(あんど)の表情を見せた。明日26日からは1・5ゲーム差で首位巨人との3連戦を迎える。首位奪取も可能な位置につけた。和田監督は「(14日までの)東京ドーム終わって2・5になって、少しでも詰めてと言った。1しか詰められていないけど、勝負できるところまで持ってこれた」と気合を入れた。イケイケムードで敵地・東京ドームに乗り込める。

 ▼阪神は連敗を2で止め、2位を守った。今季、阪神が同一カード3連戦の1、2戦目に連敗は3度目だったが、連敗で迎えた3戦目は4月6日ヤクルト戦○、5月11日巨人戦○、8月24日広島戦○。12球団で阪神と広島だけが同一カード3連戦3連敗がない。これで26日から1・5ゲーム差で首位巨人と3連戦。阪神は26、27日と連勝すれば首位に立つが、逆に3連戦で2敗すると自力Vが消滅する。