<日本ハム4-3西武>◇24日◇札幌ドーム

 日本ハム陽岱鋼外野手(27)が“おかわり返し”で連日のヒーローだ。3回に逆転の18号3ラン、同点の8回にはシーズン自己最多を更新する決勝19号ソロを放った。チームの全得点をたたき出し、前日23日まで2試合連続で2アーチを許していた西武中村に負けじと、2試合連発の計3発。ここ10試合での打率4割5分の絶好調男が、チームを連勝に導いた。

 最後は自分で勝利をつかみ取った。1点リードの最終9回の守備。2死二塁のピンチを陽がスーパープレーで救った。木村の打球は中堅後方へ。打球から目を切り全力疾走。予想した落下地点に近づき、本塁に背を向けたまま、落ちてきた打球を両腕で抱え込むように捕球した。

 狙い通りに、射止めた。同点の8回1死無走者。腹をくくった。「ホームランを狙っていた。真っすぐを狙って、三振でもいいからと」。カウント1-1からの3球目。フルスイングで外角低めの148キロ直球をとらえた。「(手応えは)1本目より良かった。2本目は(バットの)芯だった」と、右翼へシーズン自己最多となる19号ソロ。1点を追う3回には逆転18号3ラン。今季初、自身3度目の1試合2本塁打。西武中村のお株を奪った。

 主力としての自覚を再確認した。左膝裂傷で6月10日から1カ月間、戦線離脱した。2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で練習する若手を見てつぶやいた。「ほとんど、知らないんですよね」。10年にレギュラー格になり2軍選手との接点も減った。チーム内での立場と責任を、あらためて意識した。

 刺激も受けた。早大ソフトボール出身の3年目、大嶋の打撃を見て驚いた。「あいつ、野球うまくなっている」。フリー打撃で軽々と柵越えする姿を見て感心。「1年目(12年)は、あんな打球は打っていなかったですよ」。1軍を目指して必死に練習する後輩らに心を動かされた。

 栗山監督も「チームを離れて、それがいい方向へいっている」と頼もしさを感じている。11試合連続安打で、ここ10試合では打率4割5分、本塁打5本と暴れまくる。明日26日からは敵地で首位ソフトバンクとの3連戦。「1つ1つ勝って上を目指したい」。奇跡の大逆転への起点としたい福岡での戦い。絶好調の陽が引っ張る。【木下大輔】