<西武6-5オリックス>◇8月31日◇西武ドーム

 序盤の大量失点をモノともせず、オリックスは西武をあと1歩まで追い詰めた。日曜日はこれで10連敗となったが、首位ソフトバンクとは1・5ゲーム差のまま。2日からの首位攻防戦に弾みをつけて臨む。

 先発吉田一が2回6失点KO。西武中村には1回にリーグ単独トップとなる28号2ランを浴びた。だが3回に1点を奪うと、4回にはウィリー・モー・ペーニャ外野手(32)が打ちかえす。右へ28号ソロで4点差、すぐに中村と並んだ。

 「中村はいい打者だから、彼が本塁打王になればいい。僕はチームを勝たせてチャンピオンになるためにやっているんだ」とタイトルに興味を示さない主砲の1発は効果的だった。5回にも2点、そして7回には安達の適時打でついに1点差に迫る。8回2死一、二塁では伊藤の左前打で駿太が本塁へ突入。わずかに及ばずアウトになり、最後まで追いつくことはできなかった。

 それでも森脇監督は「よく追い上げてくれた。届かなかったが、うちらしさを見せてくれた」と選手の頑張りをたたえた。8月を13勝9敗1分けと勝ち越し、いよいよ勝負の9月。2日からは首位攻防戦が待つ。「新しい週に全力でぶつかりたい」。最後まであきらめないチームが、首位奪取を狙う。【高垣誠】