<日本ハム10-2ソフトバンク>◇9日◇東京ドーム

 またも「負けなさすぎるイケメン」の神話は、健在だった。日本ハム中村勝投手(22)が無傷の7勝目を挙げた。「しっかり抑えれば(味方)打者が打ってくれる」。強力打線を相手に内川の1発のみの2失点で、6回125球を投げ終えた直後だった。やはり強運だ。1点を追う6回に、そこまで2安打の打線が突如、爆発した。陽岱鋼の勝ち越し2ランなどで一挙3点で逆転。終わってみれば大勝、最後は高みの見物だった。

 甘く、繊細なマスクの裏に秘めた骨太さが、躍進の土台。「ルーティンは決めないようにしている。それを守れないと気になってしまう」。登板直前まで、無頓着に過ごすのがマイスタイル。試合前に半分の量にした、うどんを食べる以外、決まり事はつくらないようにしているという。マウンドで一気に集中するため、神経を張り詰めない生活を送るのが日課だ。

 5年目で12年の2勝が自身シーズン最多。験担ぎをしたくなるような進撃の今季も惑わず、生きてきた。直球は、この日最速136キロ。100キロ未満のカーブとスライダーを投げ分け、手玉にとってきた。恐れずにピンチでも自在に操る緩急は、日々のセルフコントロールの産物だ。連勝記録にも「本当に巡り合わせだと思う」と謙虚に流した。心身タフに、有終の1年を駆け抜ける。【高山通史】

 ▼日本ハム中村が開幕から無傷の7連勝。日本ハムの開幕から負けなしのシーズン7連勝は、09年宮西以来。右腕では98年に救援含め7連勝の金村以来。すべて先発の右腕に限ると96年西崎以来となった。