<広島2-1中日>◇9日◇マツダスタジアム
最後は福谷が力尽きた。2イニング目の延長10回。1死満塁で菊池に中越えのサヨナラ打。中日の連勝は4で止まり、広島戦は5連敗で2年連続負け越しが決まった。だが両リーグ最多63試合登板で、8月初旬から岩瀬の代役を務める守護神の16戦ぶり失点は責められない。敗れたとはいえ、7勝20敗と沈んだ8月とはひと味違う負け方だった。
今季0勝3敗の前田に8回まで0封された。だが打線はあきらめていなかった。9回に2番手ミコライオを攻め、1死から平田が四球、森野が右前打でしぶといつなぎ。そして藤井が二塁を強襲して中前に抜ける起死回生の一撃だ。「1点取らないといけない場面。みんなつないでくれたので何とかつなごうと思った」。8月には見られなかった粘り腰の同点劇だ。
投げては6年目23歳の伊藤準規投手が前田と渡り合った。140キロ代後半の直球を主体に7回を3安打1失点。5日に49歳で球界最年長勝利を挙げた「山本さんに続けの思い」で、今季ベストピッチだ。6回2失点の2日ヤクルト戦を上回る内容に谷繁兼任監督も「神宮とも違ったよさを見せてくれた」と評価。右肘手術からの復活星はまたお預けだが、苦しい台所に明るい光だ。
連勝ストップの現実は動かしがたい。だが投打に内容は残した。監督いわく、「底を脱した」9月の竜はひと味違う。この戦いを続ければ、奇跡CSへの望みもつながる。【松井清員】



