<楽天0-6オリックス>◇10日◇コボスタ宮城

 オリックスのエース金子千尋投手(30)が、悪い流れを断ち切った。楽天打線をわずか5安打に抑え、今季3度目の完封勝ち。序盤は今季初めて投げるコボスタ宮城のマウンドが合わず、3回まで先頭打者に毎回安打されたが、中盤からは調整し7回以降は無安打。楽天戦はこれで今季5勝無敗と圧倒している。

 金子

 (無四球完封は)こういう結果になればいいと思っていましたが、まさか本当になるとは。

 しかも投球数はわずか101球。これまでの最少104球を更新する、自己最少での完封だった。金子は100球未満での完投を目標の1つとしており、試合後は「球数は気にしていなかったですが、今思えば、あと2球くらいなんとかなったかな」と苦笑いした。

 2試合連続サヨナラ負け。しかも、いずれも守護神の平野佳が打たれての敗戦だった。首位が遠のき、打線の主軸糸井も、故障の影響でこの日は欠場した。

 金子

 イヤな負け方が続いたので、なんとしても勝ちたかった。流れを切る意味でいい形で勝てました。

 森脇監督もエースの働きを絶賛した。「(金子は)見ての通り。相手も動いてきたが、それをシャットアウトした。スキのない素晴らしい投球だった」。ソフトバンクも勝ちゲーム差は4のままだが、エースがチームを生き返らせた。【高垣誠】