<広島4-3中日>◇10日◇マツダスタジアム

 中日の2年目19歳、若松駿太投手が再びプロの厳しさを教えられた。初先発で4回KOされた4月10日ヤクルト戦以来5カ月ぶりのスターター。抜群の制球とコンビネーションで4回まで2安打無失点だったが、1点リードの5回につかまった。投手野村にこの日2安打目となる同点適時打を浴びるなど、4安打を集中されて4失点。「力がなかったです」。苦いプロ初黒星をかみしめた。

 これが勝利投手の権利まであと3人の重圧か。若松は「二回り目は高く浮いてしまった」と力みを明かしたが、谷繁元信兼任監督(43)も残念がった。「前回よりキレもあったし、この5カ月で少しレベルは上がった。でも唯一のピンチで1点を怖がった。1死一、三塁で石原を迎えどう考えてやったか」。下位への四球が大量失点の要因。守りに入り思い切りのよさも消えていた。

 今季5勝の浜田と同期。12年ドラフトで12球団中最下位の7位で指名された。だが祐誠(福岡)から無名右腕を発掘した担当の渡辺麿史スカウトは、今年2月に57歳で急逝。「渡辺さんがいなかったら僕はプロに入れていない」。今季中、仏前に初勝利球を届ける誓いは変わらない。首脳陣も4回までの好投に期待し、もう1度先発させる方針だ。この日の苦い教訓を胸に、次回こそ悲願の1勝をつかみたい。【松井清員】