<日本ハム7-2ソフトバンク>◇11日◇東京ドーム
はち切れんばかりの思いが、一気に抜けた。9回2死。日本ハムのルイス・メンドーサ投手(30)がソフトバンク李大浩を空振り三振に斬って締めた。緊迫した表情から一転、フッと息を抜き笑顔が戻った。9回3安打2失点で6勝目。打線の援護を受け来日初の完投勝利を挙げた。試合前からユニホームのボタンを4つ開けたままとアドレナリンも全開。「初回から出し切った。今は興奮状態だよ」と冷めない熱に酔いしれた。
一足早い「親ばかパワー」が、さく裂した。5日オリックス戦で約2カ月ぶりの勝利後、大阪遠征から札幌へ戻ると、うれしい報が待っていた。モニカ夫人(25)の第1子妊娠のサプライズ。エコー写真を見つめ、誓った。「自分の両親のように子どもを育てたいんだ。好きなことをやらせてくれて応援してくれたような」と早くも子育て論を力説。第1子妊娠が分かってから初の自身2連勝と、まだ見ぬベビーが後押ししてくれた。
待望の「初」勝利でもあった。本拠地・札幌ドームでは、いまだ勝ち星なし。日本ハム主催試合での初勝利を東京ドーム今季最後の1戦でようやく挙げた。「札幌ドームで投げているような大歓声のおかげ」。6戦未勝利と不振が続いたときも変わりない日本人ファンの声援が新鮮で、感動的だった。「メジャーでは考えられない。すごく驚いた」。最愛の家族の存在も力になった。メキシコから来日中の父アルフレッドさんら家族とモニカ夫人が駆けつけていた。「家族が来てくれたから、いい結果になったんじゃないかな?」。愛する人たちへ、最上級の笑顔を送っていた。【田中彩友美】
▼日本ハム・メンドーサが初完投勝利。日本ハムの今季の完投勝利は5月13日西武戦での大谷(3-0)、同24日DeNA戦の中村(8-0)、7月9日楽天戦の大谷(2-1)、8月13日ロッテ戦の浦野(4-1)に続き延べ5人目。



