<オリックス3-2ソフトバンク>◇18日◇京セラドーム大阪

 またも点灯ミスだ。首位ソフトバンクが2位オリックスに連敗。中村晃外野手(24)の走塁死、松田宣浩内野手(31)のけん制死と攻撃でミスが出ると2回は柳田悠岐外野手(25)の適時失策もあって2点先制を許した。7回3失点と粘った先発武田翔太投手(21)も5四球にボーク、けん制悪送球などリズムが悪く、3敗目。ピリッとしないゲームで優勝マジックの点灯は最短で今日19日に持ち越された。

 鷹ナインご一行様がゴールライン手前で足踏みをしている。M点灯王手から連敗。順調な行進をしながらミスによる一時停止だから歯がゆい。ベンチの秋山幸二監督(52)はカリカリしたに違いない。「四球が絡んだ失点もあれば、エラーもあれば、けん制死もあれば…。ミスが続けばいい流れにならない」。口がとがっていた。

 相手に流れをパスしまくった。1回1死二塁で内川が中堅への大飛球だ。中堅手駿太がフェンスに衝突しながら捕球し、素早い送球に飛びだした二塁走者の中村が帰塁できず、併殺になった。ビデオ判定になる際どい打球を捕った守備も立派だが、痛恨の走塁死だった。2回1死では四球で出塁の松田が一塁でけん制死。17日初戦も目をつむった瞬間にけん制死した。「集中していたけれど目をつむってしまう。反省しています」。元気な選手会長がしょんぼりだった。

 攻撃だけでない。負の連鎖は続く。直後の守備だ。2回2死一、二塁。柳田は中堅前でワンバウンドする伊藤の打球にチャージ。頭上を抜かれてしまった。「ホームで刺すつもりだったけど、途中で無理と思って止められれば…」。二塁走者は足の速い駿太とはいえ、「冷静な判断が必要と言われました」とこちらもシュンとした。

 残り9試合でオリックスと2・5ゲーム差と有利な状況は変わらない。なぜか京セラドーム大阪ではオリックスに2勝9敗と大きく負け越し。2日連続でM点灯をお預けされた大阪のファンは「優勝するぞ、ホークス!」の大合唱。指揮官は「これからだよ、大事なのは。集中、集中」と言い聞かせるようにつぶやいた。【押谷謙爾】

 ▼2位オリックスが首位ソフトバンクとの直接対決に2勝1敗と勝ち越した。今日19日からのロッテ戦に2勝か1勝1分け、ソフトバンクが西武に2連敗すると、オリックスに優勝マジック11が点灯する。ソフトバンクは今日19日の西武戦で勝つか引き分け、オリックスがロッテに敗れるとマジック7が出る。