日米野球でも「二刀流」に挑戦する!

 侍ジャパンのコーチ会議が22日、都内のホテルで開かれ、11月に開催される「2014

 SUZUKI

 日米野球」で米大リーグ(MLB)選抜と対戦する日本代表メンバーの選考を行った。投打で成長著しい日本ハム大谷翔平投手(20)もリストアップされ、小久保裕紀監督(42)は投手と野手の両方で起用する可能性を示唆。大リーガーを相手に、二刀流で挑む夢プランが浮上した。

 大リーガーを迎え撃つ侍ジャパンのメンバーがほぼ固まった。昨秋の台湾戦と同じメンバーが入閣したとあって、コーチ会議では活発な意見交換が行われた。会議終了後に会見した小久保監督は「ざっくばらんに有意義な話し合いができた。発表は後日になるが(代表選手は)かなり決まった」と話した。

 日米野球は3年後のWBCを見据えた強化試合でもある。シーズン終了後に正式発表される28人の代表選手は、初代表となる20代の選手が数多く入るとみられている。その筆頭格として、ここまで11勝を挙げて大きな飛躍を遂げた大谷が選ばれるのは確実。小久保監督も「明らかに投球フォームが変わってきた。あの体を使いこなせるだけのバランスが身についた。現時点で(侍ジャパンに)入るにふさわしい選手に成長していると思う」と投手としての能力を絶賛した。

 投げるだけではない。大谷は今季、10本塁打を放ち非凡な打撃センスも開花させた。侍ジャパンでの二刀流挑戦について、小久保監督は「球団やチームの監督の方針を無視することはできない」と明言は避けたものの、その可能性は否定しなかった。「私は基本的に二刀流賛成派で、彼がデビューした時からそう言い続けている。それだけのものを持っているのは間違いない」。所属球団の許可が出た場合は、投打で起用する構想を持っていることを示唆した。

 日本で初、MLBではベーブ・ルース以来となる「10勝&10本塁打」をマークした大谷の活躍は、米国でも話題になっている。今回の日米野球で、最も熱い視線を注がれる選手になることは間違いない。160キロ超の速球と、豪快な特大アーチで、大リーガーを驚かせる-。夢のプランが現実味を帯びてきた。【広瀬雷太】