<セCSファーストステージ:阪神1-0広島>◇第1戦◇11日◇甲子園
広島が追い込まれた。中4日のエース前田健太投手(26)を立てた阪神とのCS初戦はメッセンジャー、呉昇桓の前に無得点に終わった。野村謙二郎監督(48)は「1番菊池・2番丸」で勝負をかけたが実らなかった。負ければ最後の指揮となる今日12日、ルーキー大瀬良大地投手(23)で背水の陣に挑む。
大一番で完璧に抑え込まれた。メッセンジャー-呉昇桓の阪神リレーの前にわずか4安打の完封負け。特にこたえたのが広島が誇る若き主軸打者、菊池涼介内野手(24)、丸佳浩外野手(25)で組むキクマル・コンビの不発だった。
試合ごとに起用する選手、打順を変えてきた野村監督は大事な局面で菊池、丸を1、2番に並べた。今季、5月24日オリックス戦(ほっともっと神戸)で1度試しただけの打順。2人の出塁率のよさ、機動力に期待しての懸けだった。
「絶対というわけじゃないけど、2番丸ならバントはいらないしね。新打線、期待のキクマルが不発でチャンスメークできなかったな」。このポストシーズンが最後の戦いになる指揮官は率直に振り返った。
昨季から広島の躍進を支えたのが若いコンビだった。競うようにブレークし、強くなったチームの象徴でもある。今季、菊池はリーグ2位の打率3割2分5厘、丸は同9位の3割1分。今季2人そろって無安打だったのは7試合だけだ。
そんな2人のバットから快音が響かなかった。しかし落ち込んでいるヒマはない。丸は自分に言い聞かせるように口を開いた。
「打てるチャンスがまったくなかったということはない。この結果を引きずらないことが大事。あと1つで終わり、ではなく、あと2つ勝てば次に行ける、という気持ちでやりたい」
2勝先勝の短期決戦、さらに五分の成績なら敗退という苦しい立場だが、言うまでもなく、勝っていくしか道はない。丸はそれを分かっている。きょう12日、甲子園。野村監督として最後の戦いになるのか。それとも…。決戦は続く。【編集委員・高原寿夫】



