横浜(神奈川)が日南学園(宮崎)に大勝し2年連続の16強入りを決めた。横浜は9回、5番江坂佳史外野手(3年)の満塁本塁打でダメ押し。日南学園を下した。大会は、これで16強が出そろった。

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打った瞬間、右手をグッと突き上げた。5点リードの9回2死満塁。江坂が記念すべきグランドスラムで大量得点の終止符を打った。カウント1-0から真ん中高めの直球を思い切り引っ張った。角度のついた打球が吸い込まれるように左翼席に達したのを見るや、横浜の応援団が集う三塁側アルプスがどっと沸き返った。

鋭い観察眼が光った。代わったばかりの日南学園2番手の田中が初球にスライダーを投げてきたことから、直球に狙いを絞った。「満塁という場面なので、相手ピッチャーの心理的に、もう1球変化球を投げてワンバウンドしたら、パスボールで1点入ってしまうんじゃないかという不安があるはず。だから次は真っすぐが来ると予想していました」。重圧のかかる場面でも冷静に仕留めた。

24年春から採用された新基準の低反発バットは「芯で捉えないと飛ばない」といわれ、各校対応に苦慮してきた。月日が経つうちに本塁打数が伸びていき、通算55本目でついに満塁本塁打が飛び出した。名門横浜でさえ、甲子園でのグランドスラムは筒香(現DeNA)以来という快挙。下級生時から出場してきた経験豊富な男が、夏の甲子園で進化を見せた。

今春センバツでは神村学園に1回戦敗退。自身も1安打にとどまり、そこから体作りを意識。「とにかく食べまくりました」と心がけ、78キロだった体重は7キロアップの84キロに到達。夏に向けての地道な努力がめざましい結果となって現れた。【平山連】

◆江坂佳史(えさか・よしふみ) 2008年(平20)4月27日生まれ、愛知県出身。小学1年から小垣江ファイターズで投手として野球を始める。依佐美中では東海中央ボーイズに所属し、外野手。横浜では1年からベンチ入りし、2年春はセンバツで優勝。好きな言葉は「威風堂々」。将来の目標はプロ野球選手。174センチ、80キロ。右投げ右打ち。

◆満塁本塁打 横浜・江坂が記録。夏の大会では22年の岩崎生弥(仙台育英)が決勝の下関国際戦で放って以来55本目。24年の低反発バット採用後は春夏を通じて初。横浜の選手では73年春の小倉商戦で長崎誠がサヨナラ満塁弾、08年夏の聖光学院戦で筒香嘉智が打っている。

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