<セCSファーストステージ:阪神1-0広島>◇第1戦◇11日◇甲子園

 頼れるリードオフマンが短期決戦のラッキーボーイの予感だ。阪神上本博紀内野手(28)が復調モードの猛打賞をマークした。この日は、公式戦で不動だった1番ではなく、2番で先発。1回1死後、前田の外角に逃げるスライダーに食らいつき、低いライナーで左前に運んだ。

 この一撃で、一気に息を吹き返した。3回には直球を引っ張って左前へ強打。7回には一岡の直球をとらえて、右中間を破る二塁打だった。「チームが勝てたことは良かった。明日もある」。右へ左へ、持ち味の広角打法がよみがえり、周囲も安心する固め打ちだ。

 今季はレギュラーに定着したが、シーズン終盤は息切れ。ラスト7試合を30打数1安打で終えていた。状態を高めるために必死だった。復調の予兆はあった。9日のシート打撃。最終打席で、岩本から痛烈なゴロで一、二塁間を破った。正しいポイントで打てていた証しだろう。その直後には室内練習場で和田監督から80分の直接指導を受けた。

 試合前にはリーダーとして声を張り上げていた。クラブハウスでの全員ミーティング。訓示した和田監督にうながされると、選手会長らしく「去年やられたので、やり返しましょう!」と締めくくった。昨年のCSで完敗した広島に強烈な仕返し。ヒットマンらしく躍動した。【酒井俊作】