12日のソフトバンク紅白戦(ヤフオクドーム)では吉村裕基外野手(30)がただ1人の1発で存在感を示した。紅組4番に入り、1回2死二塁からスタンリッジの外角スライダーを左翼席へ。「打撃練習だけで判断するのは難しいので、紅白戦でも打てて良かった。昨日はいまいちだったので、意識して集中した」と納得の表情だ。

 前日11日の紅白戦ではレギュラー組の白組で2打数無安打。一夜明けて「控え組」に回った。ただこれは守備位置の兼ね合いによるもの。CSではスタメン起用が濃厚だが「自分はそういう立場なのでしっかりアピールすることも大事」と高い意識で臨んだ。

 DeNAから移籍2年目。CS経験はない。「しっかり勝ち進むのが当たり前と思っている。その中でも自分の役割を果たしたい」。リーグ王者の一員たるプライドをのぞかせた。