G倒秘策あり-。阪神能見篤史投手(35)が13日、CSファイナルステージの巨人戦へ再スタートを切った。甲子園での指名練習に参加すると、ノースローで軽めに調整した。前日12日広島戦では8回無失点の好投を披露。今季は巨人戦で苦しんだが、Gキラー復活に手応えありと言わんばかりだ。
歓喜のファイナルステージ進出決定から17時間後。立役者の能見は静かな甲子園の外野芝生に座った。他の投手が精力的に体を動かす中、キャッチボールも行わずストレッチなどで体を手入れした。前日の7回、ピンチを切り抜けガッツポーズした姿がウソのよう。いつもの冷静沈着な姿だった。そんな能見は頭の中に描かれた青写真の一端を、練習後に明かした。
「(巨人相手に)シーズンよりは若干することがある。そういう部分をしっかり出していこうかと。これだけ巨人と対戦しているので、僕にしか見えないものがある」
15日からのファイナルステージでは、中盤の勝負どころで先発が見込まれる。巨人キラーと言われて長いが、今季は開幕戦で5回途中10失点。シーズン通しても巨人相手に1勝5敗、防御率5・09と精彩を欠いた。このままでは終われない。「僕にしか見えないもの」とは…。通算巨人戦55試合に登板してきたからこそ、見えるものに違いない。G倒秘策に手応えがあるようだ。
ヒントは相手打者によるものではなく、自分自身の変化だという。最後に能見は「掘り下げないで」とベールに包んだ。詳細は秘密。それでも、とっておきを引っさげ、シーズンと同じ姿は見せない心意気だ。
「『CSだから負けられない戦い』とかそういう言葉に縛られないようにしようと思っている。そういう(巨人への)挑戦権があるだけの話」
9勝13敗と悔しさの残るシーズン。8月12日からの3連戦では、14カード連続で立ち続けた巨人戦のマウンドを逃した。能見も、ファンもモヤモヤが募る1年だった。それでも広島相手の投球で、チームに不可欠な存在ということを証明した。普段通りを強調した上で、最後に明かした秘密のプラン。もう敵地で屈辱を味わうのは御免だ。
快投から来るいい流れにも「関係ないです」とキッパリ言い切った。また一からスタートだ。巨人撃破へのシナリオは能見だけが知っている。【松本航】



