3年分のうっぷんを晴らす!

 目覚めよ、猛虎打線!

 阪神和田豊監督(52)は打倒巨人へ、打撃陣の奮起を期待した。14日、甲子園で最終調整後、ナインとともに東京入り。日本シリーズ進出をかけたファイナルステージの相手はリーグ3連覇を許した宿敵。就任3シーズンですべて優勝をさらわれた屈辱を、秋の短期決戦でまとめて晴らす。

 G倒シナリオができた。嵐の過ぎ去った甲子園、和田阪神の誇る主役級がそろった。鳥谷が西岡が福留が快音を響かせた。ゴメスとマートンは次々とスタンドへぶち込んだ。スタンバイはOK。無人のアルプススタンドへ腰を下ろした指揮官は、遠い目でバックスクリーンを見詰めていた。「打倒巨人」の思いを聞かれると、大きくうなずいた。

 和田監督

 そうなんだよ。それが一番強いよな、その思いが。監督になってから、ずっと巨人に上いかれてるわけやから。選手たちもそういう勝負をもう1回したい気持ちが強かったと思うし、原動力になったと思う。あとは、思い切り出すだけだね。

 監督になって3年、ずっと巨人の後塵(こうじん)を拝してきた。昨季からは2年連続2位も、目の上のたんこぶだった。「宿敵」と呼ばれる立場で、リーグ3連覇を許した責任を痛感する。ペナントは11勝9敗から4連敗して3年連続の負け越し。入団からタテジマ一筋30年目、「伝統の一戦」と呼ばれる重みを知るからこそ、指をくわえたままでは許されない。

 猛虎打線が眠っている。5度目にして初めて勝ち抜いたCSファーストステージ広島戦も、2試合で福留の本塁打による1点だけ。空中戦に持ち込まれることが多い敵地では今季5勝7敗。これ以上、投手陣に負担をかけられない。

 和田監督

 今度は打線の奮起が不可欠になってくる相手だし、球場だよね。シーズン中も甲子園では投手戦、ビジターではうちの打者も空中戦ができるところがあった。期待したいな。

 夕刻、決戦の地へ降り立った。まずは初戦で、巨人にある1勝のアドバンテージをはね返す。「マイナス1から入るから。ポイントになるね」。日本一へ舞台は整えた。あとは自慢の役者に、しっかり演じてもらうだけだ。【近間康隆】