<パCSファイナルステージ:ソフトバンク4-12日本ハム>◇第3戦◇17日◇ヤフオクドーム

 また打った!

 4戦連発弾!

 日本ハム中田翔内野手(25)が6回1死一、二塁、ソフトバンク東浜から左翼スタンドに豪快な3ランを突き刺した。今CSではファーストステージ第3戦から4試合連続本塁打となり、プレーオフ、CS、日本シリーズを通じて史上初の記録を打ち立てた。チームは12点を奪い、2連勝。相手アドバンテージを含めての対戦成績を2勝2敗の五分に戻した。

 中田が、ボールをたたきつぶした。6回、東浜が投じた内角への139キロ直球をミート重視で見事にさばいた。ダメ押しの放物線が左翼席中段へ届いた。「うまく打てたわぁ」と自画自賛の1発で4試合連続本塁打。ポストシーズンでは史上初、自身にとっては10年シーズン以来4年ぶり2度目のアーチ量産。「本塁打を狙うんだったら、もっと振ってる。すごく、いい感じ」と、あまりの調子の良さに笑みがこぼれた。

 9回、左飛に倒れた際に一塁への全力疾走を怠った。三塁側ベンチへ戻ると、今季限りで引退する稲葉が待ち構えていた。ヘルメットを脱がされてデコピンの罰を食らった。「あいつはスキを見せるから。そういうところから(不振に)はまっていく」と稲葉。愛情のこもった説教で緩みかけた緊張感を締め直した。

 同じく今季限りで引退する金子誠からは、野球のイロハを教わった。野球を知り尽くす大先輩を「リスペクトしている」。ベンチで隣に座れば講義を願い出た。配球などの打撃面だけでなく、守備面も積極的に教えを請うた。状況に応じた守備位置など細かい部分にも熱心に耳を傾けた。チームを牽引してきた大先輩のすべてを、中田が引き継いでいく。

 試合に臨む準備も変わり、入念な下調べを行うようになった。特に得点圏に走者がいる時は必ず石本チーフスコアラーの元へ。相手の決め球、傾向を聞いて頭に入れ狙い球を絞る。同スコアラーは「すぐに資料を見に来る。ここ数年で、そのあたりの意識がかなり変わった」。大一番で結果を出し続ける裏には、そんな努力もある。

 栗山監督も「集中力がある。自分でも気づかないポテンシャルを感じたんじゃないか」と、チームを引っ張る主砲を評した。対戦成績は2勝2敗のタイだが、勢いは日本ハムにある。中田は言う。「2連勝できて、間違いなく乗っていける。明日もイケイケでウチらしい、つなげる野球をしたい」。下克上への機運が一気に高まってきた。【木下大輔】

 ▼中田が1S第3戦から4試合連続本塁打。日本シリーズを含め、ポストシーズンで4試合連続本塁打は史上初。プレーオフ、CSのシーズン最多本塁打は08年ウッズ(中日)の5本で、4本は04年フェルナンデス(西武)と並ぶ2位。同一Sの3発は前記ウッズ以来7人目(パ6人目)の最多タイで、3試合連発は初。公式戦での中田は10年8月4~8日に4試合連続本塁打を記録している。