<セCSファイナルステージ:巨人4-8阪神>◇第4戦◇18日◇東京ドーム
声はうわずり、石仏も表情を崩した。阪神呉昇桓投手(32)がMVPで立ったお立ち台で、大声を上げた。9回、6点差で立ったマウンドではまさかの2者連続弾を被弾。和田監督がマウンドを訪れ「ゆっくりやれ」と胸を押さえて激励をくれた。シーズンから数えて11連投は、簡単ではなかった。だが最後は村田を二飛に打ち取り“胴上げ投手”となった。
呉昇桓
2本打たれて恥ずかしかった。でも日本シリーズへ向けて緊張しろ、ということだと思う。完璧な姿で帰ってきたい。
短期決戦、ベンチもその右腕に頼った。CSではファーストステージから通じて6連投。計8回1/3を投げ6安打2失点10奪三振。4セーブ1ホールドをマークした。12日のファーストステージ広島戦では3イニングを投げた。それでもなお、疲れは見せなかった。
「経験は無視できない」
韓国サムスンでの先輩、林昌勇の韓国での活躍を受けて、こう口にした。それは、呉昇桓自身にも当てはまる。「ケガをしてから、自分の体がどうなっているか、理解できるようになった」。練習では、ある時はジョギングを繰り返し、ある時は短いダッシュ。経験が鉄腕を支えている。
呉昇桓
チームのみんなも頑張った。疲れはない。常に投げるつもりで準備していた。
韓国球界の歴史に、阪神の球団史にも名を刻んだ。「オースンファン!」の大合唱を全身で受け止め、気持ちよさそうに両手を上げた。【池本泰尚】



