右肘靱帯(じんたい)再建手術からの復帰を目指すヤクルト館山昌平投手(33)が、21日に約6カ月ぶりに屋外キャッチボールを再開することが決まった。19日、都内のTEPIA先端技術館でのトークショー後、「今のところ順調。21日からグラウンドに出て投げます」と明かした。

 焦らず、着実にリハビリを進めている。今季は昨年4月の同手術からの復活を目指し、回復具合によってはペースを上げ、チームのために開幕に合わせようと努力を重ねた。だが、その影響もあってか4月に違和感を訴え離脱。直後に「右肘外側滑膜ひだ切除手術」を受け、その際に再断裂が判明し今季絶望となった。今回は「先を見据えすぎず(1軍に)戻ることが大前提」と、はやる気持ちを封印。室内でのネットスローをこつこつ繰り返してきた。「2月までのリハビリメニューをフルにこなせれば、3月終わりにはオープン戦に入れるかな」と冷静に青写真を描く。

 真中新監督は「今年の例もあるので慎重にやってほしい」と、万全での復帰を望んだ。その思いを、館山も承知している。「2年間仕事をしていない。シーズンの早い段階で神宮に戻ってきたい。少しずつ、少しずつです」。完全復活だけを見据え、じっくりと歩を進める。【浜本卓也】