阪神がFA戦略をシフトチェンジする。球団は、獲得調査を行っていた中日山井大介投手(36)が残留に傾いているという情報を19日までにキャッチ。日本ハムの中継ぎ左腕宮西尚生投手(29)にターゲットを変更する方針となった。

 宮西は入団から7年連続で50試合以上に登板している鉄腕リリーフ。今季も62試合で防御率2・16という成績を残した。この日のCSでも延長10回に3番手で登板し、左打者2人を2三振に抑えてホールドをマークした。

 阪神球団幹部は「来季の戦力を考えた場合に福原、安藤の負担を減らせるリリーフは絶対に必要だ」と話しており、その筆頭候補が宮西となる。地元兵庫県西宮市出身で、市尼崎から関学大に進んだ。07年ドラフトでは阪神も指名を検討していたが、日本ハムに大学・社会人3巡目で指名された。CSを戦う宮西はFA権について態度を明確にはしていないが、仮に宣言した場合はアタックする可能性が高い。

 宣言選手が20人以下の場合、同時に獲得できるのは2選手までという制限がある。投手補強を重視する阪神はオリックス金子とともに、日本ハム宮西を追うことになりそうだ。

 ◆宮西尚生(みやにし・なおき)1985年(昭60)6月2日、兵庫県生まれ。市尼崎-関学大を経て07年大学生・社会人ドラフト3巡目で日本ハム入り。通算成績は415試合、18勝17敗1セーブ、防御率2・45。通算186HPはプロ野球歴代3位。180センチ、78キロ。左投げ左打ち。