<SMBC日本シリーズ2014:ソフトバンク1-0阪神>◇第5戦◇30日◇ヤフオクドーム

 最後は史上初の守備妨害での幕切れとなった。1点を追う9回、阪神西岡剛内野手(30)が1死満塁の好機で守備妨害を宣告され、併殺でソフトバンクの優勝が決まった。阪神和田監督が審判団に猛抗議する横で、ソフトバンクの選手たちは歓喜の輪。今季限りの退任を表明していたソフトバンク秋山幸二監督(52)はドタバタの中での日本一の舞となった。

 ▼ソフトバンクが11年以来、6度目の日本シリーズ制覇。秋山監督はシリーズ初采配の11年に次いで2度目のV。シリーズで優勝2度以上の監督は14人目となり、初出場から2度続けてVは86~88、90~92年と6度連続の森監督(西武)以来6人目。ソフトバンクで優勝2度は59、64年鶴岡監督、99、03年王監督と並び最多回数になる。秋山監督はシリーズを最後に退任。2リーグ制後、リーグ優勝したシーズンでユニホームを脱いだ監督は11人目だが、シリーズも勝って日本一で退任は54年天知監督(中日)に次いで2人目だ。

 ◆秋山幸二(あきやま・こうじ)1962年(昭37)4月6日、熊本県生まれ。八代から80年ドラフト外で西武入団。85年から9年連続30本塁打以上を放ち、87年には本塁打王(43本)。90年には盗塁王(51個)。佐々木誠らとのトレードで94年ダイエー移籍。02年引退まで実働20年で2189試合、2157安打、437本塁打、1312打点、303盗塁、打率2割7分。またゴールデングラブ賞11度と、攻走守に傑出した実績を残した。91、99年日本シリーズMVP。09年からソフトバンク監督。10、11、14年にリーグ優勝。91年に選手、11年には監督で正力松太郎賞を受賞。今年1月に野球殿堂入り。右投げ右打ち。