阪神の吉竹春樹野手総合コーチ(53)が今季限りで退団することが30日、分かった。近日中に球団にあいさつに訪れ、正式に決定する。CSを初制覇して9年ぶりの日本シリーズ出場を果たしたものの、2年連続で目標のリーグ優勝を達成できなかった責任を取る形になった。

 吉竹コーチは阪神と西武で計17年の現役生活を送った。引退後は阪神でコーチを務めたが、08年に優勝を逃した責任をとって岡田監督とともに退任。フロントを経て11年から2軍監督、13年には和田監督の希望もあって1軍に復帰し、昨季は作戦兼守備走塁総合コーチを務めた。

 また黒田正宏ヘッドコーチ(66)も退任する。同ヘッドコーチは南海や西武で捕手として活躍。引退後は西武、ダイエーのコーチを経て、99年から阪神バッテリーコーチ、01年にフロント入り後は編成部長やシニアアドバイザーなどを歴任。昨季から1軍ヘッドコーチを務めていた。

 新たなヘッドコーチには平田勝男2軍監督(55)、2軍監督には古屋英夫2軍チーフ兼打撃コーチ(59)が就任する予定。既に2軍投手コーチには元巨人の香田勲男氏(49)、2軍打撃コーチにOBの浜中治氏(36)を招へいする。来季の続投が決まった和田監督だが、刷新された内閣で、球団創設80周年の来季は10年ぶりのリーグ優勝を目指していくことになる。

 ◆平田勝男(ひらた・かつお)1959年(昭34)7月31日、長崎県生まれ。海星(長崎)-明大を経て81年ドラフト2位で阪神入団。ゴールデングラブ賞4度の遊撃守備の名手。94年引退。97年から阪神に復帰し、内野守備コーチや星野監督付広報、ヘッドコーチなどを経て13年から2軍監督。

 ◆黒田正宏(くろだ・まさひろ)1947年(昭22)12月21日、兵庫県生まれ。姫路南-法大-本田技研鈴鹿を経て、70年ドラフト6位で南海入団。野村克也兼任監督に次ぐ捕手として活躍。82年西武に移籍し85年引退。西武やダイエーのコーチを経て、99~00年阪神バッテリーコーチ。01年にフロント入り。13年から阪神ヘッドコーチ。

 ◆吉竹春樹(よしたけ・はるき)1961年(昭36)1月5日、福岡県生まれ。九州産から78年ドラフト外で阪神入団。巧打の外野手として人気。87年西武へ移籍し、96年引退。翌97年阪神に復帰し、1、2軍のコーチを歴任。11~12年に2軍監督。13年の作戦・守備走塁コーチを経て、今季は1軍野手総合コーチ。