日本ハム大谷翔平投手(20)が初めての感触に四苦八苦した。30日、沖縄・国頭での秋季キャンプで初のブルペン入りした。手にしたのはメジャー使用球。11月の日米野球に備えて試運転も、一般的に日本の公式球より牛革がツルツルとした肌触りに、やや苦戦した。「ヤマ(縫い目)も低いですし、革も滑る」。直球を主体にカーブなど変化球を交えて51球を投げ込んだ。「しっくりはいかないですけれど、ある程度投げていけば多少は良くなるかな」と前向きに練習を重ねていく。

 曇り顔が張り付いた。何度も球をこねて投げたが、制球が乱れ続けた。51球目を投げ終えた後、黒木投手コーチから「翔平、ちょっと抑え気味でいこう」と熱を冷まされた。花巻東時代にメジャー使用球は手にしたことはあったが、本格的に投球するのは初めて。栗山監督は「フォームが壊れたりしていないから安心した」と今後の対応力に期待していた。

 ブルペン後は早速、キャッチボールで感触を覚えようと猛特訓した。「スライダーとかは難しい。ただ(本番では)全部、投げられるボールを投げますし、そこに関しては絶対なので」。あこがれの大リーガーとの対戦へ、剛腕披露の準備を整えていく。【田中彩友美】