阪神が今オフの補強方針を転換することが4日、分かった。調査を行っていたロッテ成瀬善久投手(29)の獲得が難しい状況にあることが判明。成瀬から撤退せざるを得ない場合に備えて元守護神・藤川球児投手(34=カブスFA)の調査に乗り出す。野手は中島裕之内野手(32=アスレチックスFA)を最優先に、鳥谷流出に備えて川崎宗則内野手(33=ブルージェイズFA)を新たに調査する方針だ。

 阪神はまず、アスレチックスFAの中島と国内FA権行使を検討する日本ハム宮西尚生投手(29)の獲得に全力を注ぐ。この日からFA戦線が本格化。オーナー報告会の会見中の午後2時1分に、中島との交渉が解禁された。南球団社長は「中身は申し上げられない。全力で獲得に行こうという意思統一はしています」と話した。

 この日の緊急編成会議で成瀬から撤退した場合、その資金を最優先で中島獲得に投入することを確認した。すでに4年10億円超の条件を準備していたが、上積みする可能性もある。

 また宮西については、チームに不足する中継ぎ左腕として高く評価。日本ハムへの愛着を示しているとの情報もあるが、最後まで獲得調査を続けていく方針だ。