ソフトバンク佐々木誠3軍打撃コーチ(49)が、ハングリー精神を植え付ける。12日、キャンプ地の宮崎で就任会見を行った。

 「私も米国で長時間のバス移動をして、ハングリー精神を持った。3軍の選手たちにも持って欲しい」。現役時代は92年に首位打者を獲得するなど巧打の外野手として活躍した後、最終年となった01年は米国の独立リーグで長時間移動など過酷な経験をした。3軍も試合をするために福岡から四国までバスで遠征する。その環境をバネに1日でも早く2軍、1軍へと旅立ってほしいと願う。

 会見後、スーツからすぐにジャージーに着替え、グラウンドへ。午後5時過ぎの特打まで熱心に見守った。「いい選手が多いですね。みんなそれなりの能力はある。ちょっとしたところの修正で伸びていく」。この日は城所、李杜軒ら1軍クラスにもアドバイス。城所には構えたときの動き、李杜軒には右手の使い方を指導。2人とも「分かりやすい」と声をそろえた。

 佐々木3軍打撃コーチは1軍の藤井、大道、2軍の藤本各打撃コーチと4人でさっそく打撃論をかわした。選手が迷わないよう、縦のつながりも重視する。3軍には育成だけでなく2年目上林や来季の高卒ルーキーなど将来の主力候補も所属する可能性が高い。「選手を追い上げるのが私の仕事」。来季の底上げのために、まずは22日のキャンプ最終日までみっちりと若手を指導し続ける。【石橋隆雄】