浅村ロードを継承だ!

 売り出し中の阪神陽川尚将内野手(23)が、西武浅村との合同自主トレを志願した。高知・安芸キャンプでは和田監督からMVPに選出された成長株。オフシーズンに突入しても、来春キャンプに向け、立ち止まる暇はない。さらなる成長へ、とっておきのプランを温めていた。

 「できれば一緒に練習して話を聞いてみたい。打席の中でどういう風に考えているかとか、守備とか参考にしてみたいです」

 合同トレを志願した相手は、西武浅村だ。実現の可能性は決して低くない。浅村は中学時代に所属した「大阪都島」の1学年先輩で、一緒に白球を追いかけてきた仲。西武の主力に成長した先輩も、ルーキーイヤーは陽川同様に1軍出場なし。入団2年目で30試合に出場。3年目以降の飛躍につなげ、13年にはパ・リーグ打点王に輝いた。陽川自身、来春1軍キャンプをたぐり寄せているだけに、背中を追いたいところだ。

 「(今秋キャンプでは)来年につながる結果を少し出せた。遠くに飛ばすことはもちろん、力強いバッティングをするという気持ちでやっていきたい」

 19日の紅白戦で本塁打を放つと、平田ヘッドコーチは「おかわり君みたいな感じ。あんな形になってくれたら理想」と本塁打王5度の西武中村になぞらえた。以前から目標としてきた浅村のプレースタイル。中村の様子も聞くことができれば、財産となるはず。年末年始の合同トレ実現が、陽川の可能性をさらに広げる。【松本航】