白銀の世界からセ界制覇の1歩を踏み出した。阪神ドラフト1位横山雄哉投手(20=新日鉄住金鹿島)が3日、山形市内の母校・山形中央高で自主トレを公開。積雪のグラウンドでダッシュなど約3時間汗を流した。「結果で示したい」と意気込むプロ1年目。新人王を狙い、セ・リーグのライバル5球団から白星奪取の野望を掲げた。

 長靴で走りだすと雪煙が舞った。一面が雪で真っ白になったグラウンドで、横山はルーキーイヤーのスタートを切った。雪国・山形で育った左腕にとって、足場の悪いところも何のその。約50センチの積雪も、表情を一切変えない。白い息をはきながら、黙々とダッシュを繰り返した。

 「結果を出すしかない。結果が全て。結果で示せたらいいと思います。(セ・リーグ5球団に)勝ちたいです」

 この日、ポーンと投げた雪の玉のような白い丸をプロで並べてみせる。「藤浪の(プロ1年目の)10勝も超えられるように頑張る」と2桁勝利に意気込む20歳左腕。そのためにも王者巨人をはじめセ・リーグのライバル5球団全てから白星を奪い取らねばならない。昨季、新人王を獲得した広島大瀬良でさえ果たせなかった難関。阪神では藤浪がプロ1年目の13年に達成した。横山も即戦力と期待された以上、1年目から結果を求めていくつもりだ。

 「一番大事な年。ケガをせずに1年間、ローテーションを守れれば新人王に近づくと思っています。目標は新人王なので」

 チームはメッセンジャー、能見、岩田、藤浪の4本柱に続く先発スタッフが課題。その争いにもちろん、横山も参戦する決意だ。実績を積み上げていく過程で、登板数が増えていけば敵地攻略の重要度も増してくる。「マウンド(の違い)に苦労したことはない」とはっきりと言い切った。高校では甲子園のマウンドに立った。社会人では都市対抗で東京ドームを経験。これまでさまざまな球場を使用してきたが、その変化に苦になったことはない。その日のマウンドに合わせて、感覚でリリースポイントを微妙に修正しながら投球。繊細な対応力が横山の武器でもある。

 「甲子園で輝け」-。母校に掲げられた横断幕が、背中を押す。後輩たちが目指す本拠地・甲子園でタテジマの背番号15が輝くのはもちろん、セ界制覇、敵地制覇を成し遂げる-。その先に見据える新人王へ、横山は白銀の世界に熱い誓いを立てた。【宮崎えり子】