剛腕伝説を継承だ!
阪神のドラフト2位石崎剛投手(24=新日鉄住金鹿島)が4日、茨城・猿島郡境町で自主トレを公開した。新年の誓いは虎投大先輩のダブル超え。憧れの元阪神藤川(現レンジャーズ)が11年にマークした奪三振率14・12。加えて、背番号30の前任者・久保田智之氏が07年に記録した90試合登板のプロ野球記録更新を誓った。
新年早々、石崎のスイッチが入った。テーマは三振についてだ。「ピッチャーをやっている以上、三振を取ってナンボ。三振は目立てる。男のロマンですし、ピッチャーのロマンですね。打たせるっていうより、打たせてたまるかっていう気持ちです」。グラウンドの周囲に広がる野菜畑。のどかな雰囲気を切り裂くような衝撃のひと言を口にした。
「1試合あたり14個というのは本当にすごい。でも近づけて…、最終的には超したいと思います」
正月だから酔っているわけではない。本気だ。目指す数字は、藤川が11年シーズンにマークした14・12の奪三振率だ。51回で80奪三振。1試合に換算すると14個のペースで憧れの人は打者をなぎ倒していた。テレビで見る直球勝負に心は自然と揺さぶられた。だからこそ、あえて自分にプレッシャーをかけた。茨城・三和時代に目覚めた三振への欲求。「球が速くなって、三振取ったときの喜び、うれしさは味わったことのない経験でした」。最高峰の舞台でも自分をわざわざ着飾ることはしない。
高校時代は2年秋から3年夏にかけて430回で618奪三振をマーク。奪三振率に換算すると12・93。藤川の壁はとてつもなく高いが、目標は高ければ高いほうがいい。高校時代、三振の多さと同時に光るのは投球回だ。一時期部員が9人になった公立校で、投げ続けるタフさを身につけた。土日は練習試合4試合にフル出場。うち2試合は完投が絶対条件だった。阪神からもらった背番号は30。前任者の久保田氏が打ち立てた伝説のシーズン90試合登板更新も「任された分投げ続けるだけです」と意欲満々だ。
「体は資本なので。甘えてばかりだと厳しい世界で通用しない」
でっかく掲げたダブル超えへ、口だけではなく準備も整えている。年末年始はノースローでじっくりと体作り。そのかいあって初投げのこの日も「違和感なかった」と手応えに納得だ。三振はロマン。連投もOK。茨城が生んだ最速151キロ右腕は、まもなく関西にやってくる。【松本航】
◆石崎剛(いしざき・つよし)1990年(平2)9月9日、茨城県生まれ。三和北中では主に投手。三和高3年夏は10球団26人のスカウトの前で茨城大会1回戦敗退。球種は最速151キロの直球にスライダー、チェンジアップ。特技は板金業者並みの車いじりで、将来は推定2億円の高級車購入を夢見る。183センチ、88キロ。右投げ右打ち。



