室蘭シャークスから日本ハムにドラフト5位で加わった瀬川隼郎投手(28)が「強い男」になって、プロの第1歩を踏み出した。

 4日、札幌市内の室内練習場で新年を始動した。「この時期に暖かい場所で練習するのは初めて。楽しくてしょうがない」と心躍らせながら、ランニングやキャッチボールなどで体を動かした。すがすがしい気持ちを盛り立てる理由があった。先月30日にインフルエンザを発症。「悪い状態を落として、キレイな状態で(新年に)入れる」とポジティブに吸収し、プロのスタートを切った。

 14年の締めくくりに災難に見舞われていた。インフルエンザのため、恒例の札幌の実家への帰省は延期となり、31日には1歳の長男壮介くんへの感染も発覚。瀬川は熱が39度まで上がり、年明け1日まで「寝正月」を強いられた。「(年末のインフルエンザは)初めて」と苦笑い。この日は「100%じゃないかも」と体調に不安を見せながら、ウイルスをはね除けるように大粒の汗を流した。

 ルーキーイヤーの今年は、漢字1文字で「戦」を掲げ、決意表明。「自分との戦いをイメージして1年やっていきたい」。タフさが増した瀬川が、新たな1年を突き進む。【田中彩友美】