日本ハム木田優夫ゼネラルマネジャー(GM)補佐(46)が5日、異色の「パイオニア」を目指すことを誓った。GM兼任だったBCリーグ石川で、昨季限りで現役引退。転身元年の初日を、札幌市内の球団事務所での仕事始めで迎えた。本業以外に球団からは打撃投手を依頼され、受諾に意欲。自ら「タレント」としての活動継続に、ちょっぴり色気ものぞかせた。フロント改革の旗手として、多才な手腕全開の予感だ。

 いつも等身大だった現役時代の生き様は、不変だった。木田GM補佐が仕事始めのセレモニーで球団職員へ紹介され、迎え入れられた。日米球界、昨季までの独立リーグ。26年間貫いた現役生活からこの日、立場は一変した。「まだ何をやっていっていいのか分からない」。正直過ぎる本音を漏らしたが、漠然とした夢はある。「ファイターズにいる選手、入ってくる選手に夢をかなえてほしい」と背筋を伸ばした。

 野球界で称す「球団幹部」の1人になっても、個性を生かすミッションが与えられた。本職はチーム強化の根幹を担う1人。ほか抜群の個性を生かす使命が与えられたという。球団側は2月の春季キャンプに備え、木田GM補佐用の新ジャージーを発注済み。打撃投手をしてほしいとの無言の重圧に「何かおかしい」と苦笑で戸惑う。なぜか自主トレ用に札幌、鎌ケ谷の練習施設の使用許可まで出ている。痛めた「(右)肩次第」も、受諾へ前向きだ。

 グラウンドを離れても、規格外の活動の幅が期待できる。お笑い界の大御所・明石家さんま(59)と共演するクリスマス番組で有名な「タレント」としての顔も、続行の可能性がある。同GM補佐は「立場が変わったので」と球団側と要相談としたが、今年末の出演を否定せず。スーツを身にまとった「球団幹部」。ジャージーに着替えて投げる「裏方」に、時にはトナカイの着ぐるみを、まとうことも辞さない。二刀流の成功を狙う大谷を擁す日本ハム。フロント界の奇想天外な「パイオニア」が誕生しても、夢がある。【高山通史】