所沢コレクション?

 西武のドラフト1位、高橋光成投手(17=前橋育英)が7日、自慢のファッションで埼玉・所沢の若獅子寮に入寮した。雑誌を参考に研究した米国西海岸風の着こなしで、周囲を驚かせた。

 ひと昔前なら、高校生の入寮は制服が定番だった。だが、高橋光はそのイメージを覆した。キャメルのコートをはためかせながらの入寮。その私服のファッションには、こだわりが詰め込まれていた。「高校野球を引退してから興味が湧いて来ました。やっぱりプロとして、服装がちゃんとしていた方がかっこいいかなと思いまして。雑誌のSafariを買って読んでます」。この日の服装には、そのテイストをふんだんに盛り込んだ。

 Safari(日之出出版)は米国西海岸の海沿いで暮らす人をイメージしたファッション雑誌。そこに登場する外国人モデルの着こなしに高橋は憧れる。「コートはビームスで買いました。2万6000円のところ、佐野のアウトレットで1万3000円でした」。白無地のインナーは「コムサです。セールで買いました」と、ざっくり着込んだ。デニムは1万9000円のリーバイス。「安物です」というブーツも含めて、雑誌から飛び出してきたような着こなしだった。

 子供の頃からファッションにはうるさかった。母尋美さん(42)は述懐する。「小さい頃、私の買ってきた服なんて着ないんです。そのうち体も大きくなって、サイズがあまりなくなって、着られる服があったら自分で買ってきなさいって言うようになりました」。そのファッションへのこだわりが、プロ入りという大人への仲間入りをきっかけに再び芽生えた。

 腕にはサッカー日本代表の本田圭佑も愛用するガガ・ミラノの腕時計が光っていた。プロに入ったお祝いに祖父・光政氏(64)に買ってもらった。20万円するその時計も高橋のリクエストによるもの。細部まで自分のセンスで選んだ。「体作り」を1年目の目標に掲げる高橋。それを包む外見にもこだわっていく。【竹内智信】