高卒ルーキー一番乗りだ。西武のドラフト1位高橋光成投手(17=前橋育英)が14日、4位玉村祐典投手(19=敦賀気比卒)とともにブルペン入り。立ち投げで33球、7割の力で直球だけを投げ込んだ。大卒ではDeNA1位山崎康晃投手(22=亜大)が12日にブルペン入りしたが、高校新卒ではトップを飾った。

 渡辺シニアディレクター(SD)からは「焦るなよ」と言われていた。それでも自然と力は入り、昨夏前から始めたセットポジションから力のある速球を投げ込んだ。第2クール初日と早いが、志願のブルペンだった。「投げたくてウズウズしてしまって」と笑ってみせた。肩、肘とも状態がいい証しで、昨年12月中旬以来の投球だったが感触はよかった。「思ったよりいいボールがいったのでホッとしました。楽しかった」と納得した。

 発奮材料もあった。13日に、高校日本代表で一緒だった楽天1位の安楽と再会。あらためてライバルと意識し闘争心に火が付いていた。「何でも安楽より先に活躍したい。ケガはしてはいけないけど、調整も早めにしたい」。キャンプイン前には全力投球できる状態まで仕上げるつもりだ。

 同郷の渡辺SDも昔の自分の姿を見ていた。「思い出すね。でもオレの1年目よりぜんぜん上。躍動感がある。キャンプはA班(1軍)じゃないの」と高い評価を与えた。1、2軍の振り分けはまだだが、高橋光が意識するのも早めのアピール。1軍キャンプが内定する安楽には負けたくない。【矢後洋一】