大谷、藤浪が一役買う!?

 20年東京五輪での野球、ソフトボール復帰に向けたプロアマ、ソフトボール3団体の第1回会議が21日、都内で開かれた。復帰アピール策の第1弾として3団体共通のプロモーションビデオを制作することが決定。全日本野球協会(BFJ)の八田会長は「(競技復活は)必ずしも楽観視できる状況ではない。機運を国民の皆さんまで高める必要がある。3団体でビデオ映像を作製してアピールしたい」と意図を説明した。

 気になる内容については、5年後の野球、ソフトボール界の中心を担う選手が登場する可能性が高い。BFJの鈴木副会長は具体的な中身はこれからとした上で、「20年に復帰したときに(出場選手の)候補に値する選手になるでしょう」と話した。15秒、30秒の2パターン制作される映像は、3月21日に開幕する選抜高校野球大会でお披露目予定。かつて甲子園を沸かせ、昨年11月の日米野球で代表入りした日本ハム大谷翔平投手(20)、阪神藤浪晋太郎投手(20)は、まさにうってつけの存在。同27日のプロ野球開幕でも各球場で流される予定で、バックスクリーンから競技復活への支援を呼び掛ける。

 会見に同席したソフトバンク王会長はこの日の会議を「実現に向けて熱い思いを持っているんだと確認しあえたのが大きい」と振り返り、「野球の素晴らしさをもっともっと声を大きくして伝えたい」と力を込めた。会議前には世界野球ソフトボール連盟(WBSC)のフラッカリ会長が、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森会長、日本オリンピック委員会(JOC)竹田会長を表敬訪問したが、復活には野球ファンだけでなく、国民全体の後押しが必要不可欠。期待の若手選手たちの姿は、その大きな原動力になりそうだ。