24年ぶりのリーグ優勝を成就してみせる。広島緒方孝市監督(46)ら関係者が21日、広島市内の護国神社で必勝祈願を行った。緒方監督は絵馬に「大願成就」と書き込んだ。午後からはマツダスタジアム内でスタッフ会議を行い、春季キャンプの入念な打ち合わせを行った。選手のモチベーションを保ちつつ、戦力の見極めを計る。

 広島・護国神社での必勝祈願を終えると、緒方監督は迷わずペンを走らせた。絵馬に向かい、はっきりと、力強く。「大願成就」と書き込んだ。大願は24年ぶりのリーグ優勝のほかにない。白い息を吐き、引き締まった表情で「いい形でシーズンに望めるように準備したい。期待に応えられるようにしたい。優勝します」と宣言した。

 成就に向け、最初のステップを踏んだ。昼すぎから場所をマツダスタジアムに移して、スタッフ会議に参加。1、2軍の振り分けやキャンプメニューの確認を行った。各選手が仕上げやすいように頭を絞り、1軍スタートメンバーは昨季から2選手増の43選手。練習生デヘススも加わった。「早い段階から内野の連係をしっかりやりたい」と、内野手は12選手から13選手に増やした。

 振り分け以上に強調したのが「全員戦力」。日南キャンプでは1、2軍のすみ分けを薄くし、行き来を増やす。入れ替えもあるが、練習メニューやベテラン陣の仕上がり具合によっても頻繁に行き来させるという。紅白戦も4試合を予定。「人数も多いし、競争も激しくなる。見極めていきたい」と厳しさを出しつつも、人数を絞る沖縄キャンプまではチャンスと刺激を与える方針だ。

 競争を掲げるなかで待望したのが、1番打者。菊池、丸、田中、鈴木誠、堂林ら候補を挙げ「適性を見極めたい。つながりのある打線を組みたい。勝ち取ってもらいたい」と競争に期待した。それぞれの特長を見極め、効率よく得点できる打線を組む。指揮官も目を皿にして見守る覚悟だ。戦力が整い、リーグ優勝も現実的になった。「選手はしっかり準備してくると思う」。長声一発!

 緒方カープが荒々しく船出する。【池本泰尚】