<東都大学野球:国学院大4-0亜大>◇最終週第1日◇27日◇神宮

 国学院大がサヨナラ満塁弾で7季ぶり2度目の優勝へ王手をかけた。勝ち点を取った方が優勝となる亜大戦で、主将の山下幸輝内野手(4年=関東第一)が0-0の延長10回2死満塁から、エース山崎康晃投手(4年=帝京)の直球を右翼席へ運んだ。リーグ戦のサヨナラ満塁本塁打は04年駒大-亜大戦で、亜大・松浦大輔内野手が放って以来。劇的勝利で先勝した。

 控えめな山下主将が、思わず右手でガッツポーズを作った。人生初のサヨナラ満塁弾を放ち、かみしめるようにダイヤモンドを回った。「気持ち良かったです」。チームメートが待つ本塁へ飛び込むと、もみくちゃにされた。

 両軍無得点のまま延長戦に突入し、山下は10回2死満塁、亜大・山崎の128球目、ど真ん中にきた142キロ直球を右翼席へ運んだ。優勝をかけた直接対決で先勝をもたらす大仕事。「まさかホームランとは。(山崎は)すごいドラフト候補。この勝ちは本当に大きいです」と、一振りで難敵を撃破した。

 開幕の中大戦で連敗したが、その後7連勝。10年秋以来となる2回目の優勝へマジック1とした。山下は「去年は亜細亜を倒すのが精いっぱいでしたが、今年は日本一をつかむためにやってきました。ここも通過点の気持ちで次も頑張ります」と、連勝で優勝を決めるつもりだ。【和田美保】