<仙台6大学野球:東北学院大3-1東北福祉大>◇プレーオフ第2日◇28日◇東北福祉大野球場

 東北学院大が東北福祉大を下して1勝を挙げ、優勝争いは仙台大と2校に絞られた。東北学院大は4回に3点を奪い、先発右腕本田圭佑(3年=東北学院)と加藤裕樹(4年=角田)の継投で逃げ切った。3季ぶり19度目の優勝をかけて、今日29日に仙台大との頂上決戦を行う。東北福祉大は連敗で、3位が確定した。

 東北学院大が、仙台大との一騎打ちに持ち込んだ。最終節1回戦で王手をかけながら、連敗を喫した東北福祉大にリベンジした。4回に失策で先制し、5番佐藤翔太内野手(3年=盛岡大付)が中越え二塁打で2点目。「相手バッテリーがストライクを簡単に取りにくる」(佐藤翔)という初球をとらえた。その後、押し出し四球で3点目を奪い、主導権を握った。

 菅井徳雄監督(57)が、勝利への執念を見せた。主砲井上信志内野手(4年=仙台育英)に2犠打。「4番だろうが勝ちたいですから」と指揮官は語気を強めた。4回にピンチを迎えた先発本田には、マウンドまで行って「エースになりたければ、踏ん張らないといけない」と伝え、叱咤(しった)激励の意味を込めて、お尻をたたいた。

 本田は「(監督に)圧倒されました」と、気合を入れ直してこの回を無失点。5回に1点を失ったが、6回からは170センチ、88キロの「ポッチャリ魔神」加藤裕がツーシームとスライダーを武器に4イニングを1安打に抑えた。この春の勝利の方程式となった継投策は、勝利が大前提のプレーオフでもはまった。

 目標とする優勝と全日本大学選手権出場に、再びあと1勝に迫った。佐藤翔は「今より気持ちを高めたい」と、今日29日の仙台大との大一番へ意気込んだ。【久野朗】