今春の東京6大学リーグで6季ぶりに優勝を飾った慶大が2日、竹内秀夫監督(59)が病気療養を続けるため、監督代行にOBで土佐高(高知)前監督の高多(たかた)倫正氏(60)を任命したと発表した(登録は助監督)。前監督の江藤省三氏(72)が指揮を執った春季リーグに続き、2季連続で監督代行を立てることになった。

 竹内監督は昨年12月の就任後に膵臓(すいぞう)疾患が判明。4月に手術した後は順調に回復し復帰間近とされていたが、監督業務の遂行については時期尚早と周囲が判断。慶大入学同期の高多氏に白羽の矢が立った。

 高多氏は慶大で外野手として活躍し、竹内監督とは主将とエースの間柄だった。社会人の住友金属(現新日鉄住金)では選手、監督として都市対抗1回、日本選手権で5回の優勝実績を持つ。03年から8年間は、母校・土佐の監督も務めた。同氏はこの日、横浜市内のグラウンドで行われた練習に初参加し、「選手とはこれからコミュニケーションを取っていきたい。竹内さんがゼネラルマネジャーで、私が現場マネジャーのような形でやっていければ」と任期の11月末まで、竹内監督と二人三脚で挑む。9日から北海道で夏季キャンプに入り、19日のオープン戦(対札幌大)で初采配を振る予定だ。