<仙台6大学野球新人戦:東北福祉大7-0東北学院大>◇19日◇決勝◇東北福祉大野球場

 昨夏の甲子園を沸かせた弘前学院聖愛(青森)出身の東北福祉大・小野憲生投手(1年)が、“大学初勝利”を挙げた。先発して東北学院大打線を6回無失点に抑えた。チームは快勝し、春に続き優勝した。

 右サイドスローからスライダーがさえた。ルーキー小野は、4安打を浴びても二塁を踏ませなかった。三振は2つで打たせて取る投球に徹した。春の新人戦決勝にも先発して2回2失点で降板。「借りを返したいと思っていました」。“大学1勝”は東北福祉大の春秋連覇を呼び込んだ。

 弘前学院聖愛ではエース。りんご畑の広がる津軽地方からやってきた「りんごっ子」として、昨夏の甲子園は2勝して16強入りした。レベルの高さを求め東北福祉大の門をたたいた。素質のある投手がひしめき、競争は激しいが「まだスタミナが足りず、フォームにばらつきがある」と自らの課題を理解している。

 目標は来春のリーグ戦ベンチ入り。山路哲生監督(48)は「平気で完投できるようになれば」と期待した。そのためには冬場の練習が鍵になる。小野は「走り込み、シャドーピッチング、ネットスローなどやっていく」と言葉に力を込めた。【久野朗】