背負うのはエースナンバーだ。日本ハムからドラフト1位で指名された早大・斎藤佑樹投手(22=早実)が6日、東京・西東京市の早大合宿所で指名あいさつを受けた。球団側から背番号「18」を用意していることを伝えられると「他の球団でもエースとされる番号。それに負けないくらいの投手になりたい」と、気持ちを高ぶらせた。

 期待の大きさが、明確な形として伝えられた。斎藤が球団幹部と初対面。その席で、エースナンバーである背番号「18」が用意されていることを聞かされた。「ありがたいです。まだまったく実感はわいていないですけど…。他の球団でもエースとされる番号。プレッシャーには感じますけど、それに負けないくらいの投手になりたいです」と、臆(おく)することなく抱負を口にした。

 指名あいさつに訪れた山田GMは「斎藤くん(の抽選)が当たりなら、18番を、という話はしていました。前々から、あげたいと思っていた」と明かす。空き番号となっていたエースナンバー。誰にでも簡単に与えられるような背番号ではないが、「斎藤佑樹なら…」と即決だった。この日手渡された交渉権確定カードに「北の大地で君の力が必要。一緒に頑張ろう」と記した梨田監督も「何番でも似合うと思ったけどね。エースナンバーということもありますし、これからプロに入って『18は斎藤の番号』となるように活躍してほしい」とエールを送った。

 広島前田健、西武涌井、そして4日の指名後初会見で「追いつきたい」と言った楽天田中など、各球団の背番号18はそうそうたる顔ぶれ。18番のイメージを聞かれ「松坂さんです。活躍を見て?

 そうです」と海を渡った日本のエースの名を挙げた。

 14日に初戦(対愛知学院大)を迎える明治神宮大会は残しているが、斎藤は山田GMへ、合同自主トレや入寮、キャンプ日程などを確認した。「北海道民の方も、熱く、待っていると聞きました。僕も、楽しみにしています。今日はすごく、すがすがしい気持ちです」。プロ野球選手としての、スタートラインは、もうすぐそこまで迫っている。【本間翼】