日本ハム梨田昌孝監督(57)が、佑ちゃんとマー君の再戦舞台を札幌ドームにすることを確約した。9日、ドラフト1位早大・斎藤佑樹投手(22=早実)の入団会見、入団セレモニーに同席。再試合までもつれた、伝説の06年夏の甲子園決勝以来となる楽天田中将大投手(22)との投げ合いが、来季パ・リーグの関心事の1つだ。敵地ではなく「こっちがいい」と、敵将・楽天星野仙一監督(63)へお願いして招聘(しょうへい)する構え。斎藤を先発で起用していく方針も明言し、夢バトル実現の機運が高まった。

 再会の場所を、北の大地に設定した。梨田監督が来季の球界注目の佑ちゃん、マー君対決のプロデュース案を明かした。実現するかどうかについて「可能性は十分ある」とまずは断言。続けざまに「宮城のKスタは狭いし、札幌ドームは4万2000人は入るから、こっちがいい」と私見を明かし、誘致へ向けて積極的に動くことになった。

 障害は、星野監督を説得できるかどうか-。11月に「Kスタでだよ!」と示唆していたが、そこを交渉するつもりだ。闘将も「年に2回くらい、あってもいいのかな。梨田監督と相談?

 出来ない相手じゃないよね」と話に応じる姿勢は見せていただけに、付け入る余地はある。

 球場の収容観客数の違い、高校時代から北海道のファンになじみが深いなどの好条件が追い風。球界の先輩を口説き落とすカギになりそうだ。また、マー君ともオールスターなどで面識がある。田中の実家の兵庫・伊丹市が、現在は自宅。「オレも伊丹のマー君やから」とかねて共通点をアピールしており、当事者に直接交渉へ乗り出す可能性もありそうだ。

 梨田監督はこの日、斎藤のプロ第1球をスーツ姿でがっちり受け止めた。「回転が良くて、球質も良かった」とプロで実績十分のマー君の相手としての適性が、十分であることも確認した。「どこでもできると思っているが、先発で頑張ってほしい」とローテーションの一角入りを期待。すべてサービス精神旺盛な梨田監督の青写真通りにいけば、ドキドキワクワクの舞台が完成する。【高山通史】