<首都大学野球:東海大6-2日体大>◇最終週2日目◇23日◇東京・大田スタジアム

 東海大の歓喜の中心にはやはり、エース菅野智之(4年=東海大相模)がいた。日体大2回戦の9回に登板。最速146キロで3者凡退に締め、3季ぶりとなる全勝優勝を決めた。「春、日体大に負けたときから、ずっとこの日を夢見てきた。自分自身、本当に感動しました」と、笑顔でリーグ戦最終登板を終えた。

 4年間で残した記録は輝かしい。通算14完封、連続無失点53回はリーグ新。シーズン5完封と年間7完封は1位タイ。通算37勝が歴代4位で、346奪三振は5位だ。「シーズン中離脱することもなかったですから」と満足げに振り返る。

 マウンドに立ち続けることがエースの宿命と自覚している。主戦でなかった下級生のころ、ケガで任されたイニングを投げきれなかったことがあった。自己管理の重要性を痛感し、以降、「腰が痛い、肘が痛いだのということはなくなった」(横井人輝監督)。

 悔しい思いをするたびに成長する。菅野は「今になって、初めて春負けて良かったと思う。最後で寂しい思いもあるけど、まだまだ先がありますから」。次戦は明治神宮大会出場をかけた31日からの関東地区大学選手権。その時には、巨人が1位指名を表明しているドラフト会議は終わっている。【鎌田良美】