楽天から育成1位指名を受けた社会人野球・トランシスの神保貴宏外野手(24=平成国際大、北海道栄高出)もこの日、千歳市内の同社であいさつを受けた。楠城編成部長は「足と肩の強さを評価しました。早く1軍に上がってほしい」と育成ながら即戦力と期待する。神保も「積極的にアピールしたい」と早期の1軍出場を目指す。

 一芸合格だった。今ドラフト前に全国8地区担当スカウトに星野仙一監督(64)が「担当地区で1番、足の使える選手を推薦してくれ」と要望。リストアップされた8選手を楠城編成部長が実際に視察した。その中でただ1人指名されたのが神保だった。

 「(スカウトが)見ているのは分かっていましたがまさか自分とは…」。ドラフト当日の夜、実家で両親に報告したが信じてもらえなかった。「テレビや新聞を見てもっとびっくりしてました」。高校時代には1試合最多6盗塁、社会人では今季22試合で14盗塁。足でプロ入りを果たした。

 ◆神保貴宏(じんぼ・たかひろ)1986年(昭61)12月9日、苫小牧市生まれ。野球は苫小牧沼ノ端小3年から始めた。苫小牧沼ノ端中時代は軟式で3年時に投手、捕手として全道中学8強。北海道栄高では内野手として2、3年夏の南北海道大会準優勝。平成国際大を経て09年にクラブチームのトータル阪神入り。同年、全日本クラブ選手権優勝。11年5月に地元に戻り、トランシスへ。家族は両親と兄。175センチ、75キロ。右投げ右打ち。