逸材ゲットで日本一へ加速や～。「プロ野球ドラフト会議

　ｓｕｐｐｏｒｔｅｄ

　ｂｙ

　リポビタンＤ」が今日２３日、東京都内で行われる。阪神は２２日、ドラフト会議へ向けた前日会議を開催。和田豊監督（５２）も出席して、早大・有原航平投手（４年＝広陵）の１位指名を確認。最大７球団の競合が予想される剛腕を引き当て、２５日からの日本シリーズへ弾みをつけてみせる。

　黄金の左がうなるぜ。今の和田監督は、目玉も引き当てるような気にさせる。甲子園の練習をコーチ陣に任せ、指揮官は嵐の東京へ飛んだ。ＣＳ突破決定から中３日での再上京、ポストシーズン６戦負けなしの名将は忙しい。来季の新戦力、将来の虎を支える逸材との「ご縁」確認へ。その後の決戦を見据えた両目は、キラリと光った。

　和田監督

　シリーズの前に大仕事してね。

　今年は、まだ野球ができる。ドラフト２日後からは２９年ぶりの日本一を懸けた日本シリーズが始まる。「勢いづける」と振られた指揮官は「そう。（新聞に）書いといてくれ」と元気よく笑った。

　１位指名は「１本でいくことに決まりました」と有原だと発表した。昨年は前日に大瀬良（広島）が決定的だったが、公言するのは一昨年の藤浪以来。ここ数日、候補選手のＶＴＲをじっくりと見たと言う和田監督も「マウンドさばきから、もうすべてだよね。マウンドの姿が一番、投手としてというのを物語っている」とラブラブだった。

　ほれた男は恋敵も多い。１５６キロ右腕は、最多で７球団の指名重複が予想される。競合は確実。運命はクジに託される。クジ引き役は３年連続で和田監督になった。昨年は３度の抽選いずれも順番が最後で「残り福」に頼った。今年は、ドラ１抽選の連敗を１２で止めて藤浪を左手で引き当てた「あの瞬間」の再現が期待される。

　和田監督

　たぶん、抽選になると思うから。たぶん。ポーズは考えてするもんじゃないからな。その時、どう思うか。順番もあるだろうし。

　気合十分にニヤリとした。「明日のお楽しみ」ともったいぶったが、２年前のドラフト会議で締めた金色の勝負ネクタイ姿、会議の前には神社への良縁祈願を予定する。ガッツポーズ再現へ、験は担ぐだけ担ぐ。

　有原の交渉権を獲得すれば、会場から足を運ぶつもりでいる。熱い恋心を直接伝えて、熱い関西へ戻る。待っているのは甲子園での頂上決戦。何でもうまくいっている旬な男が、またライバルたちの口をあんぐりさせる。【近間康隆】＜和田監督の過去２年の抽選＞

　▼１２年

　ドラフト当日早朝、日刊スポーツの占いで幸運を呼ぶと診断された野菜ジュースを飲み干した後、タクシーで東京・神田明神へ。坂道を上って行く途中で「左手で引く。坂を下から上がっていく。それで一番下を引く」と決意。２番目にクジを引き、信念の左手で４球団の争奪戦を制して藤浪をゲット。ドラフト１位抽選を１２連敗でストップした。

　▼１３年

　午前中、１２年同様に神田明神で祈願し、黄色の勝負ネクタイで臨んだ。大瀬良、柿田両選手を外した後、岩貞を日本ハムと競合。「三度目の正直。最後にやっと残ってました」と左手で制し、右手で小さくガッツポーズ。３度とも抽選順は最後でクジの選択機会は１度もなく「残り福だよ、これも」と笑顔。