5年ぶりのBクラスに転落した、日本ハムの厳冬更改が始まった。高橋信二捕手(32)が12日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、野球協約で定められている減額制限をオーバーする5000万円ダウンの7000万円でサインした(金額は推定)。「前半戦のつまずきと不調、中盤以降はケガもあって、この減俸は仕方がないと思っています。責任を感じていますし、やむを得ない。来年も野球をやらせてもらえる環境に感謝です」。FA権も行使せず、大幅ダウンを素直に受け入れた。

 4番を任され、自身初めて打率3割を打った昨年とは一転、今季は6月を終えて打率2割3分2厘と低迷した。7月1日の西武戦では頭部に死球を受け離脱。後遺症にも苦しんで70試合の出場、打率2割4分2厘、3本塁打、31打点でシーズンを終えた。

 「14年間野球をやってきて、一番つらいシーズンでした。この経験を今後に生かしていきたいです」と前を向いたが、代償は大きかった。

 クライマックスシリーズ出場を逃し、チームとしては不本意だった1年。高橋だけではなく、年俸に見合う活躍ができなかった選手には、次々と大ナタが振るわれる見込み。気温がガクンと下がった北海道の気候同様、交渉の席にも寒風が吹いている。【本間翼】