兄ちゃんお先に…。ナゴヤ球場で行われた中日の契約交渉で17日、堂上直倫内野手(22)が1000万円増の年俸1700万円で更改した。この日までに契約した若手の中ではNO・1となる143%の昇給。1100万円提示を保留した兄剛裕をプロ5年目の年俸で初めて上回った。

 「今年は優勝に貢献できたし、守備に関してはしっかりやれた。いい評価をしていただいたし、来年は今年以上の結果を出したい」。

 目の異常で戦列を離れた井端に代わって、6月中旬に1軍に昇格。二塁スタメンの座を守り続け、82試合に出場した。打率2割6分3厘、5本塁打、30打点と結果を残し、守備でもわずか2失策と堅実さをみせた。堂上兄弟グッズが発売されるなど、ファン開拓にも貢献。球団は人気面での査定も付け加えた。

 今オフには昇竜館を出る予定。名古屋市内、ナゴヤドームからほど近くに新居を構えて1人暮らしを始める。来季の定位置は確約されていないが「周りはあまり気にしない。自分の実力があればポジションはとれる」。公私にわたって独り立ちを目指していく。