「K-1 WORLD GP 2015 70キロ初代王座決定トーナメント。(7月4日、東京・代々木第2体育館、日刊スポーツ新聞社後援)のトーナメントリザーブファイトで、ウクライナのセルゲイ・アダムチャックと対戦する秋元和也が、インタビューに応じた。

 -渡部太基選手の本戦繰り上がりにより、急きょK-1 WORLD GP 2015 70キロ初代王座決定トーナメントへの出場が決まりました。最初にオファーを受けた時は驚きましたよね?

 秋元 そうですね。自分は大会ギリギリに試合が決まることも多くて、僕自身は6月ごろに次の試合が決まるかなと思っていました。でもさすがに7月のK-1に出ることはないだろうなと思っていたし、前回の試合が3月だったので、また少し試合間隔が空くのかなと思っていたんです。そうしたらまさかK-1のオファーが来て、びっくりはしましたけど、やってみようと思いました。

 -オファーそのものは即決でしたか?

 秋元 はい。大会の日程だけ確認して『出ます』と返事しました。

 -もともと秋元選手が格闘技を始めた何歳の時ですか?

 秋元 18歳の時に大道塾で総合格闘技を始めて、その1年後にシルバーウルフでキックボクシングを始めました。しばらくは総合もキックも並行していたのですが、最終的にキックに専念するようになりました。

 -最初は総合格闘技だったんですね。それまでは何かスポーツをやっていたのですか?

 秋元 小・中はサッカーやったり、バスケやったり、バトミントンやったり、空手もかじったり…いろんなことをやっていました。それで高校3年間はラグビーをやっていました。

 -いろんなスポーツを経験した秋元選手がなぜ格闘技の道を選んだのですか?

 秋元 友達に誘われたのがきっかけです。大道塾では関東大会で優勝したり、ある程度は結果を残すことが出来たんですね。それで年齢のことを考えた時、総合は40歳近くまで続ける選手はいますけど、キックは若いうちにしか出来ないと思い、キックに専念しようと思いました。

 -秋元選手は格闘技をやる上でK-1からどんな影響を受けましたか?

 秋元 実はものすごくK-1が盛んだった時期は見てなかったんですよ。たまにテレビでやっていたら見るくらいで。それで総合を始めた時から本格的にK-1を見るようになって、リアルタイムで試合をチェックしつつ、過去の映像をさかのぼるみたいな感じで見ました。

 -K-1にはどんなイメージを持っていますか?

 秋元 やはり地上波で大会が中継されていたので華やかな舞台だと思っていました。総合しかやっていなかった頃もK-1の方が華やかでいいなと思っていたし、それもキックをがっつりやりたいと思った理由ですね。

 -ラグビー経験者で総合出身と聞くと、身体が頑丈でパワーがあるというイメージですが、ご自身ではどう考えていますか?

 秋元 どうですかね…でもたまに総合っぽい動きが出ることもありますし、ラグビー部時代に踏ん張る力は身についたのかなと思います。

 -秋元選手が考える自分のセールスポイントはどこでしょう?

 秋元 去年9月に中国の大会で現地のトップファイターと試合をしたのですが、力の差を感じることはなかったです。今回の相手もデカい選手ではないので、思いっきりパワー負けすることはないと思います。あとは試合でサウスポーの選手とやることは初めてなのですが、練習ではサウスポーの選手とやることが多いので、今までは違う自分のいい部分を発揮したいと思います。

 -急きょ、試合が決まる形になりましたが、周りを驚かせるような試合をしたいですか?

 秋元 はい。試合が決まっていなくてもずっと練習は続けていたし、試合がある選手のスパーリングパートナーを務めていました。ここから(練習を)上げていくというよりも、このまま練習を続けて試合に挑もうと思います。倒す武器も持っているので、倒して勝ちたいです。

 -秋元選手は日本と台湾の国籍をどちらも持っているということですが、どういった家庭環境で育ったのですか?

 秋元 父が日本人で母が台湾人という日本と台湾のハーフです。台湾には母方の親戚が多くて、高校に入るまでは日本と台湾を頻繁に行き来していて、今でも年に1度は台湾に行きます。だから日本の文化も台湾の文化も自然と許容していて、台湾に行ってもカルチャー的なショックはないですね。どちらも自然と自分の中に入っています。

 -例えば秋元選手の中で日本代表であり、台湾代表だという気持ちはありますか?

 秋元 台湾は格闘技が盛んではないので、僕が70キロでは一番強いかなと思います(笑)。それは冗談としても、僕は日本と中国の両方で試合をしたいと思っていて、日本と台湾の両方で目立ちたいと思います。

 -今回のK-1参戦でどんな試合を見せたいですか?

 秋元 僕はリザーブファイトでの出場で、きっと僕の試合からトーナメントの1回戦が始まる試合順になると思います。70キロは外国人選手のレベルが高くて、日本人選手は勝つことが難しいと思いますが、その中で僕はきっちり倒して勝って、他の選手と差をつけたいです。

 -70キロの新世代として、これからの70キロを盛り上げたい、引っ張っていきたいという気持ちはありますか?

 秋元 そうですね。見てくれる人には盛り上がって欲しいですし、もっとたくさんの人に見てもらいたいです。そして僕がトップに立ちたいと思います。

 ◆秋元和也(あきもと・かずや) 1990年(平2)7月5日、台湾・新北市生まれ。8戦4勝(3KO)3敗1分。176センチ。シルバーウルフ所属

 入場料金など詳細および問い合わせは、K-1=http://www.k-1wg.com/へ。