IWGPヘビー級王者でロスインゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)を率いる内藤哲也(33)が、初防衛に成功した。オカダと同じユニットCHAOS(ケイオス)の次なる刺客で、同王座初挑戦の石井智宏を30分を超す激闘の末、退けた。両軍の対抗戦も2勝1敗と勝利し、どんたくで沸く博多にも、LIJ旋風が吹き荒れた。

 内藤の制御不能のプロレスが、正攻法の石井を粉砕した。徹底した右膝攻撃に苦しんだが、想定外の技で追い込んだ。終盤、垂直落下式ブレーンバスターに頭突きと相手の得意技で揺さぶる。最後はデスティーノできっちり決めた。

 メキシコ遠征時代に習得したスペイン語を交え「あと1歩だと思った石井もみなさんもオレの手のひらの上で踊らされていただけ。オレはオクパード、忙しくて寝不足で疲れちゃってただけ」と事もなげに言ってのけた。LIJとCHAOSとの対抗戦もEVILと内藤で2勝し、オカダの1勝のみの相手に勝利した。

 福岡でも軍団ファンは急増。会場にはTシャツや帽子などを身につけた多くのファンとともに「トランキーロ、あっせんなよ!」を叫んでいた。グッズ売り上げは退団したトップスター、中邑真輔を超えたという。その勢いはとどまるところを知らない。