ボクシングの元世界4団体王者高山勝成(33=仲里)が21日、東大阪市の近大ボクシング場で昨年9月以来となる約10カ月ぶりのスパーリング練習を行った。WBO世界ミニマム級2位の高山は、8月20日に同級1位加納陸(18=大成)との王座決定戦(兵庫・駒ケ谷体育館)を戦う。

 昨年の大みそかには、IBF世界ミニマム級タイトルマッチで3度目の防衛に失敗。前戦に向けては左右をスイッチし、パンチの軌道も不規則な相手の攻略としてスパーリング「0」の調整を行っていた。10カ月ぶりのスパーリングでは「左に対しての実戦感を取り戻す」とテーマを設定。学生3人は2ラウンドごとに交代し、高山は積極的に仕掛けてくる相手と合計6ラウンドにわたり拳を交えた。

 見守った中出トレーナーは「順調ですね。学生さんも2ラウンド、全力で来てくれる。テクニックもあるし、すごくいい練習になる」と満足げな表情。高山は「50~100ラウンドぐらい(スパーリングを)やりたい」と今後の調整プランを語った。