【米ラスベガス22日(日本時間23日)=奥山将志】ボクシングのWBC世界ミドル級4位村田諒太(30=帝拳)が、本場での借りを返し、世界挑戦を引き寄せる。今日23日の元WBC米大陸同級王者タドニッパ戦の前日計量は、リミットを400グラム下回る73キロでパス。「デビューから3年。僕自身も、早く(世界を)という気持ちはある。そのためにも重要な試合になる」と言葉に力を込めた。

 特別な場所に戻ってきた。本場ラスベガス初進出となった昨年11月のプロ第8戦は、ガードを固める相手を崩しきれず、無念の判定決着に終わった。「キャリア最低の試合」とうなだれたが、そこから代名詞の「右ストレート」の強化に着手。攻撃的なスタイルで上海での第9戦、香港での第10戦にKO勝ちし、再び上昇気流に乗った。

 試合が行われるのはデラホーヤ、メイウェザー、パッキャオらがビッグマッチを繰り広げてきた「聖地」MGMグランド。メインでは注目度の高いスーパーライト級の王座統一戦が行われるとあり、業界関係者も集結する。存在をアピールする最高の機会に、村田は「米国でもっとインパクトを残さないといけない。求められていることは分かっている」と決意を語った。